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石の人
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Toumo
最終章|思い出その百十二|
石拾いの旅|愛知県の海岸3
2022年5月3日。
引き続き、愛知の海岸の可能性を探る。
・思い出その百十 〜愛知の海岸の可能性を探る、石拾い自転車の旅1〜
パリピの集まるファファーンの海と、ファファーンよりは綺麗な海で石拾いを終え、最終目的地である一度訪れたことのある海岸へ。自転車に乗り横目で石スポットらしき海岸を探してきたが、結局前回インスタDMカラフルさんに教えていただいた海岸が一番いいという結果になりそうだ。カラフルさんはいつも愛知で石拾いをされているらしく、この辺りの海岸は熟知していると思うので当然ではある。
手頃な大きさの石がたくさんあって拾いやすい。駅も近いし気軽に行けるので名古屋あたりに住む石拾い初心者に良さそう。今度複数人で石拾いをやってみようかな。
ころころころ〜
ある程度石拾いをしたら、近くのコンビニにコーヒーを買いに行き、飲みながら石拾い。チル。いつもの石拾いにこんな余裕はない。福井で、新潟で、青森で、よりいい石を拾ってやろうとやっきになっているからだ。たぶん目が血走っている。こわい。
愛知の海、その気になれば自転車で行くことができる(めちゃ時間かかる)いつでも行ける安心感からこの心の余裕が生まれる。フラットな石拾いマインド。
それとも、青森のように奇跡みたいな石は落ちていないとあきらめてしまっているからかもしれない。それは、ちょっと悲しいがそう思ってしまっているし、たぶんそうだろう。
ころころころ〜〜
砂浜に多肉植物。これはなんという名前の植物だろうか。こんなところで生きられるのだな。
結構たくさんいる。
サイクリングの目的地として、このロケーションは結構いいと思う。堤防沿いを走れるのも気持ちいい。
日が暮れてきた。
夕方の海はせつなく美しい。石は夕陽によってオレンジに染まり、色がわからなくなる。でも拾う。
ころころころ〜〜〜
水面がゆらゆら美しい。波がおだやかで落ち着く。
そろそろ石拾いを終えようか。三時間漕いで帰らなくてはいけない。
自転車に乗るのでコーヒーにしたが、今度は電車で訪れお酒を飲みながら石拾いをするのもいいな。堕落した人間による石拾い。うーい。
拾った石はこんな感じ。大きい石、持って帰るか悩む。レーズンパンみたいな石。
絹糸のような石に美しいひびがはいる。
オレンジの石。きれいだな。
帰ろうと思ったのに、夕日が綺麗すぎて、ずっと眺めてしまった。
ああ、日没まで、眺めてしまった。
自転車を漕ぎながら見る夕焼けは心に染みる。ああ、美しい。
黒の間際、赤紫に染まる世界。
海で拾った石|愛知県の海岸3
あらためて、拾った石はこんな感じ。多少粗さはあるが華やかで美しい。あ、レーズンパンみたいな石、持ち帰っていた。もう少し形の良いものや、表面がきれいなものがあると嬉しい。この海岸は全体的に暗めで茶色の石が多い。なかなか発色が良く滑らかな表面のものを探すことができない。まあいいや、また行こう。
ちなみに、日没を眺め終わったあと自転車を漕ぎ始めたわけだが、早く帰りたい一心でgoogleMAPのルートを無視して独自のルートを進んだところ、外灯ひとつない、暗闇の森と線路に挟まれた全く人気のない一本道をひたすら走ることに。真っ暗で何も見えず、久々に恐怖を感じた。自転車のライトによって不気味に照らされる道と森、そして何か全くわからないでかめの虫らしきものが私の顔にばしばしとあたってくる。電車が通過すると謎小屋のトタン屋根がガタガタ揺れ、暗闇の中駐車している車の中に人影、違った、謎オブジェ。もういやだ。つらい。こわい。助けて。泣きそうになりながら数十分走り続けてようやく先に明かりが見え始め、主要道路に出た時は安堵した。車のヘッドライト、煌々と光るファミマと吉野家に人の温もりを感じた。
次回は、どこだっけ。まだまだ続くよ最終章。もう青森行けばええやん。
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