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2022年10月25日火曜日

最終章 愛知の海岸の可能性を探る、石拾い自転車の旅1 |思い出その百十|

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最終章|思い出その百十|


石拾いの旅|愛知県の海岸1


2022年6月19日。

最終章、青森の石を超える石を探す旅。
二週間ほど前、あきらめかけていた愛知にも石スポットがあることが判明し、歓喜した。海はちょっと汚いが、石は悪くない。愛知の石の趣、ちゃんとあるじゃない。ということで自宅からアクセスのしやすさもりあり、またすぐ行きたくなってきた。前回はインスタDMより愛知でよく石拾いをされているカラフルさんにお聞きした石スポットで石を拾ったが、まだまだ周辺に石を拾える海岸があるのではないかと石欲が止まらない。
ただ、周辺をくまなく探すには車かバイクが必須だ。徒歩で探すには範囲が広すぎるし、電車で一駅ずつ降りたとしても近くに海が必ずあるわけではない。私は車を所有していない。あってもほとんど乗らないからだ。しかし最近石のためだけに車が欲しいと思い始めていて、前回石のために青森の物件を半分本気で探しているとも書いたが、それは、今よりもっと石中心の生活にしていきたいと心から願っているからだ。
さて、どうしよう。車がない。でもくまなく海岸を探したい。いや、あるじゃないか、人類最大の発明、究極の移動手段、自転車である。
私の知り合いに、ANDOという男がいる。私が働くデザイン事務所の元社員であり、今は広告代理店で死にかけながら営業をしているのだが、この男、大学時代に自転車で日本一周と、中国横断の旅をしている。しかもママチャリ。大学時代の仲良しトリオで「チャリズム」なる自転車至上主義を掲げており、今でもたまに集まって日本のどこかを走っているというのだから、そのブレのなさに脱帽していた。ああ、私もいつか自転車で旅をしてみたい。日本の海沿いを自転車で旅をしながら石を拾い続ける無限修行。めちゃくちゃ楽しそうじゃないか。やりたい。
話が逸れた。この自転車で石拾い、一体どんなものなのか、試してみたくなったので、ひとまず今回の愛知の海岸石拾いを自転車で行ってみることにした。GoogleMAP先生に聞いてみたところ自宅から片道3時間。そこそこの距離だ。が、問題はない。私はこどもの頃から自転車でどこか遠くへ行くのが好きで、小学校、中学校時代には近所の友達とよく自転車であてもなく遠出をしていた。となりの市、県をまたぐこともあった。帰りは夜、まっくらになってしまい泣きそうになりながら家まで自転車を漕いだのを思い出す。なんてことない、朝から夕方までの出来事なのだが、小さい自分にとっては途方もない旅のようで家のリビングに一年ぶりに帰ってきたような不思議な気分、時間感覚におそわれた。
今は大人だし自転車はロードバイクなのでスピードも段違い。当時はいなかったGoogleMAP先生もいるので、何も心配することはない。と軽い気持ちで出発することにした。


紫陽花。初夏。自転車乗りにはなかなかの暑さで、日差しが強い。ひさびさの自転車での遠出で日焼け止めを塗るのをすっかり忘れていた。半袖Tシャツを着てそのまま飛び出した。腕だけ焼けるぞ。熱中症を恐れ帽子はかぶって行ったのでまだよかった。

日陰はとても心地よい。自転車をもり漕ぎする競技ではないので、ゆっくり漕いでいく。石拾いまでに疲れてしまってはだめなので、通常より遅いくらいでいく。
チュンチュンサワサワー

街中にある自然を眺め、小学校から聞こえてくる野球試合の声を聞き、風を感じゆく自転車。そしてこの先に石スポットがあるという。良きかな。

サワサワー
交差点で信号待ちしていると、

石! 石なのか?
移動中に石ころと出会ってしまった。なかなかの存在感を出している。それにしても道端にこのサイズの石はとても危険だ。自転車で踏んだらとんでもない事故になる。そっと退けておこう。

さて、汗をかいたので水分補給と、エネルギーチャージ。石のおともにはやはりグミ。ソルティーライチ。背景は畑。これがなかなかに美味い。

正式な名前はわからないが、ベリー系の木からベリーが道に落ちまくっていてぐちゃぐちゃになっていた。秋には銀杏がこうなるね。もう少しで、海沿いへ出る。

海。あれ?もう着いたの?
もちろんここは、前回の海岸ではない。自転車で海まできてテンションがあがり、どうしてもすぐ降りたくなってしまった。しかしこの海岸、実は相当チャラついた海なのだ。今日はイベントはやっていないだろうな。気を抜くとあのDJ音が聞こえてきそうだ。
ファファファーンファーン
あの音、何。
今回はこのあたりの海沿いをくまなく探索すると決めたのだが、さすがにこんなところに石なんてあるわけないだろう。


あった。

石があった。
信じられない、ファファーンの海に石あり。

ファファーンの海、安定して汚い。石日記「石と海」はじめての汚染区域。ここにいい石があるとは到底思えない。だが何事も諦めてはならない。石神さま、私は拾ってみせます。この絶望の海岸で趣ある石を、、!

ころころころ〜。

石は、全体的に茶色の印象だ。故に、駐車場ではない。駐車場ではないのだが、なんだか暗い。暗い。ダークサイドビーチ。

ころころころ〜。

よく見ると、(初めからそうしなさい)石の種類はいろいろありそうだ。

ダークサイドに、グレーの石発見。

もう一つグレーの石を発見。こちらは三角でさっきのよりも形がいい。気がする。このグレー石、怪しく光を反射する。なんだか体に悪そうな輝きだ。

なんだろうか、この輝き。そういえば、石悪マシューと天竜川河口に石拾いに行った際も煌きのあるグレーの石を拾った気がする。
だがそれとも少し違う気もする。これは自然の石なのだろうか。

流木の上に並べてみた。

別の角度から。悪くない気もする。あとは持ち帰った後、どうなるかだ。



海で拾った石|愛知県の海岸1

持ち帰った石たち。白っぽい石、黒いつぶつぶの火成岩、真ん中のグレーと茶色の模様の石は、なんだろうか。そして問題の謎グレー石が3つ。

→いままでに拾ったいろいろな石


真ん中の石が、今回一番いい石。だがこの石、前回の海岸でたくさん拾うことができる。なので珍しいのは怪しい輝きを放つ3つのグレー石なのだがどういった石なのかさっぱりわからない。

おわり。

次回
引き続き、石拾い自転車の旅。やはりイシトピアは幻なのか。





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(2022 10/16)
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