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石拾いの旅|福井県の海岸
2017年8月12日。
前回に続き、TADA・サラブレッドKと一緒に福井で石拾い。本日2つ目の海岸。今日はここで石拾い終了。
早くも日が暮れ始めているよ。
ザザザザザザザッ
すぐに海へ向かうTADA。
少し後方にサラブレッドK。
二人とも、第一の良石をGETしようと企んでおるな。
まあ無理もない、この海岸、珪化木が落ちている、福井では数少ない場所。
珪化木とは木が珪質化したもの、木の化石。
見た目はほぼ木のはしくれだが、触ると硬く、ずっしりと重い。
何がいいかと聞かれると困るが、そこに感動があるのだ。
太古の昔の木が形そのままに残る神秘と言うか。
前回はTADAと二人でこの海に訪れたが、その時初めて珪化木が福井にもあることを知った。よくよく考えてみると、福井には化石発掘場がある。恐竜博物館がある。では木の化石も当然あるのだろう。(そういうこと?)
と思いきや、すぐにゆっくりし始めた。
どういうこっちゃ。サラブレッドの余裕か、K。
荒々しい波。日本海。石拾いに集中しすぎると、すぐに波をかぶって足が濡れてしまう。それでも波打ち際の石拾いは魅力的だ。ついギリギリを攻めてしまう。
さあ石拾いを始めようか。
ごろごろごろ〜。
ごろごろごろ〜。
また、瑪瑙などもない。つまりこの海岸で探すべき石は、珪化木一択となる。
たまにそうでない石も拾ったりするがかなり稀だ。
ドッザーン、バザーンと大きい波音を聞きながら、黙々と珪化木を探す。
いつもの静かな、癒しの石拾いとは違う。石拾いの修行、試練のような感覚さえ生まれてくる。
TADAよ、Kよ、一体どんな石を拾っているのだろうか。激しさを増す、石拾いの戦い。(そう一人勝手に思っているだけ)
日もどんどん暮れて、30分から小一時間ほどで、石拾いは終了。
TADA、K、僕の拾った珪化木たち。そうでないものも含まれているかもしれない。
ずらーっと並べてみた。
黄昏珪化木。
石拾い、終わり。
帰り道。
海で拾った石|福井県の海岸
拾って持ち帰った石は、こんな感じ、、。
って一つだけ。しかもよくわからない形、写真のアングル。
さっきの並んだ写真はほとんどTADAとKの石である。(詐欺)
ぐぐぐぐ、、、。僕は珪化木を探すのが苦手なのだ。
地味な石の群れの中から一見地味な珪化木を探し当てるのは至難の技。瑪瑙なら軽く見回せば、黄色か白が目立つ。波打ち際であれば、透明に透き通り、太陽光が反射しきらりと輝く。あっ、瑪瑙だ!と。珪化木は水に濡れても地味なまま。
なのにTADAよ、どうしてそう簡単に珪化木を拾って見せるのだ。やはり、福井の石に祝福された男なのか。
寄りのカット。地味だ、形もさほど良くはない。
形のいい珪化木って探すのが本当に難しい。TADAも今回たくさん拾っていたが、満足のいく形をしたものはなかったらしい。
しかし、そんな僕でも、過去に一度、奇跡のような珪化木を拾ったことがある。
それがこちら。
美しい年輪、歴史あるお寺のような渋みと深み。さわり心地はさらさらと心地よく、波に洗われ角ばった部分は皆無で、非の打ちどころがない。これぞ天衣無縫。
採取場所は、石拾いの聖地、青森七里長浜。
、、、、。青森、結局津軽の石なのだ。
裏側の様子。この珪化木はどちらの面もいい。むしろこっちの面がいい。両面いいのはまさに奇跡。
珪化木を通して、また青森の壁にぶち当たった。やはり青森に並ぶ海岸は日本にはないのだろうか。もしあれば、誰か教えていただけないか、そういった連絡をいただけないかと、切に願う。
このままでは、石の人としては、青森に住まなければならない。だって石の聖地だから。仕事をどう整理して真の石の人となるか。これは今後の課題である。
青森のそこそこ海の近く、絵を書きながら石を拾い、厳しい自然と共存し生きていく。そんな生活。まだまだ遠い。
まずは、石拾いに行きたい。全然行けない。現在2021年6月20日。梅雨である。コロナである。できれば夏に、せめて秋には福井に行きたい。思いを馳せる今日この頃。
さてさて、2017年の思い出は、まだ続く。
この後、TADA家に一泊させていただき、酒を飲み交わし石を披露し合い、TADAの奥さんが静かに見守る。TADAジュニアはこの時1歳前。可愛らしい。だが僕はまだ知らない、石の英才教育が始まろうとは、、!
次回はこの翌日、TADAとKと、福井さよなら石拾い。
まだ拾うんかい。
ごきげんよう。
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(2022 10/16)リュック・ベッソン
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