アナリティクス

2022年9月29日木曜日

最終章 石拾い一人旅、兵庫の海5 〜きらきら石〜 |思い出その百七|

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最終章|思い出その百七|


石拾いの旅|兵庫県の海岸5


2022年5月3日。

最終章、青森の石を超える石を探す旅。
前回に引き続き、兵庫県で石拾い。

大将に教えてもらったまんまる御影石の海岸を後にして、次なる海岸は、あてずっぽう。昨日の行きの電車から見えた海の景色がすばらしかった駅で途中下車。なんだか人がたくさんいて、電車の写真をパシャパシャ撮っている。



駅の名は、餘部(あまるべ)。どうやら電車というより、この駅が高い橋の上にあってとてもめずらしいらしい。


石好きは電車も好き。なわけではないが、一応撮っておく。みんな写真はたくさん撮るのだけど、電車には乗らない。この駅を観光地として車で訪れている。


駅から見た景色。美しい。ここに、石はあるのだろうか。


駅の下へ、エレベーターで行く。面白いけど、通勤や通学につかっている町民はいるのだろうか。毎日これだと、とてもめんどうだろう。駅まで続く心臓やぶりの階段もあった。エレベーターができるまでは、まさかこれを登っていたのか。


降りた。
初代橋梁である、餘部鉄橋が1912年に開通し、2010に運用を終了、2代目の餘部橋梁が誕生し現在に至るらしい。初代餘部鉄橋は独特の構造と朱色がもたらす風景により、鉄道ファンや観光客に人気があったそうな。
今では展望施設とエレベーター「余部クリスタルタワー」なるものが建設され、近代的なものとなっている。


「余部クリスタルタワー」
確かにすばらしいが、私は石が気になって仕方がない。駅に降りたあと時刻表を調べると、次の電車が来るまで2時間もある。そんなことあるのか。石がなかったらどうしよう。


海へ来た。観光客はみな橋梁に夢中で、この海岸に人はいない。石!石がある。とりあえず一安心。


うーむ石はあるがどんなもんだろうか。拾い始める。
ころころころ〜〜。


こ、これは、、。ザフツーノイシ。
河口が近くにあるので、海の石というか、川から流れてきた石そのままという感じ。ん〜〜、いい感じの石ころをこの中から見出すことはできるのだろうか。
ころころころ〜。ころ〜!


むー。やはりごろごろと大きな石、荒削りな石。そしてグレーな石たち。この大きさでは、駐車場にすらなっていない。(駐車場とは何の変哲もないグレーな石ころだけが転がるまるで駐車場のような海岸。だがそう思ってしまう私の心が残念だと、日々修行中だ。)


いや、待て。
よーく見るとそれぞれの石に違いがある。もっともっとよく観察するのだ、石を!
なにやら趣ある石を見つけ出すことができそうな気がしてきた。なんとなく。とりあえず、とても渋い石ではある。


場所によっては、手ごろなサイズ感の石が拾える。さあどうだ、こういった普通な石の海岸でこそ、石の人の力が試される。
石神様、どうか見ていてください。趣深く、美しい石を拾ってみせます。


拾える、、のか?そんな石が。この海岸で。
と思ったその時、遠くでキラッと白く光るものが。


白い石だ。そしてまるっこく愛らしい。見る角度によっては、太陽光を反射して、きらっきらと光る石。悪くない。悪く、、ない?みなさまどうだろうか。


なんだかおさまりのいい形ではある。


とても大きな石だが、ぼつぼつと水玉模様のようなものが浮かび上がる、渋めの石も発見。もちろんこのサイズの石は持ち帰ることはできない。こんなものを持ち帰ってしまったら、別の修行が始まってしまう。
この海岸では、先ほどの白い石のみを記念として拾い、あとは良さげなものはなかった。

石拾い時間、15分程度。
次の電車が来るまで、あと1時間30分はある。どうしよう。


海で拾った石|兵庫県の海岸5


家に持ち帰って撮影した写真。うん、なんだかよくわからないが、悪くない気がする。


この角度、いい形をしている。謎の存在感。


ひとつしか拾えなかったが、無理やりいくつか持ち帰って、置き場に困るよりはいいだろう。海岸で、いいと思った石ひとつ。それでいいじゃないか。


ちなみに、有り余る時間をどう過ごしたかというと、駅付近の道の駅に立ち寄り、そこで流れていた、餘部鉄橋ができるまでの動画を見ていた。

ぼーっと1回半ほど動画を見ていたら、電車がくるまであと10分。まずい、乗り過ごすわけにはいかない。ダッシュ!
ダダダダダダ!
エレベーターの付近まで来ると、まさかの長蛇の列。観光客が駅の上から景色を見ようと並んでいるのだ。
まままずい。このままでは電車に乗れない。
仕方がない、、。
私はエレベーターを諦めて、心臓やぶりの階段と坂を駆け上がることにした。どこまで続くかわからない。かんべんしてくれ。あと10分で間に合うのか??
ダッシュ!ダッシュ!ダダダッダダ
ダッシュアンドダッシュ!


なんとか間に合った。
電車の中に、息切れ汗だくの石の謎客ひとり。

おわり。

次回、兵庫2日目の石拾い、最後の海岸。
それはまさかの1日目最初の海岸。やはりあそこが一番よかった。ひとつでも青森を超える石を拾えないだろうか。
石神様〜〜!





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(2022 9/23)

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アーカイブページは下記より。

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2022年9月25日日曜日

最終章 石拾い一人旅、兵庫の海4 〜まんまる石〜 |思い出その百六|

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石の人

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最終章|思い出その百六|


石拾いの旅|兵庫県の海岸4



2022年5月3日。

兵庫2日目、4つ目の海岸へ。

最終章、青森の石を超える石を探す旅。
前回に引き続き、兵庫県で石拾い。

昨日の晩飯を食べた割烹の大将に勧められた海岸へ行くー。自転車で行くといいとアドバイスをいただきレンタサイクルで自転車を借りる。


私が日常で乗っている自転車はロードバイクだが、借りた自転車は電動アシスト付きのママチャリ的なやつ。快適さがまるで違う。カゴがついて便利だし、ほぼ力を入れることなく回る車輪。楽々チャリ石旅の始まりだ。ただしこのど田舎を見知らぬ成人男性一人がレンタサイクルの自転車で疾走している様は、目立つ。まあいい。天気もいいし、気温もいい。


景色もいいし、最高だ。いつか仕事も何もかもやめてしまって、チャリで海岸沿い日本一周石の旅をしてみたい。そして石と海の地図を作る。絶対にやる。
石ころ界の伊能忠敬になる!
誰か旅費ください。


昔から大好きな田舎。故郷の風景。
石好きは、田舎も好き。
都会育ちのあこがれではない、私は中途半端な田舎育ち。


のどかやなあ。


いちいち写真を撮っては走り出し、写真を撮ってはの繰り返しでなかなか海岸につかん。でも楽しませてくれや。自分のペースで進めるのが、ひとり旅のいいところ。
でもやっぱり、晩ご飯は誰かと一緒がよかったね。拾った石を品評しながら飲む酒は格別や。またやりたいなあ、石仲間との石の旅。


何でもない民家のある、この景色が好きなんだよなあ。


時々畑仕事中の人がいて、だれやあと言った感じで見られる。まさか石を拾いに行くとは思ってないだろう。



海岸に、ついた。誰もいないだろうと思ったら、駐車スペースに夫婦がいた。観光なのか地元の方なのか。


おお。見晴らしよろし。降りていくタイプの海岸、ワクワクがとまらない。そしてここからでも十分にわかる海の美しさよ。


ざざーん。ざざざーん。


みなさん人知れずある海岸の階段には十分気をつけてくださいね。あまり人が来ないせいか、ぼろぼろのまま放置されていることが多い。石の海岸にはよくあることだ。


美しい。美しすぎる。
私以外誰もいない、知る人ぞ知る海岸感がなんとも言えない。じつは名所なんだろうけど、そんな感じがするのだ。とてもいい。



肝心の石はどうか。


ころころころ〜。




全体的に白い。そして黒いつぶつぶ。ほとんどが、御影石だ。



たしかに大将の言っていたとおり、まんまるの石がいくつもある。だが全てまんまるというわけではない。
そしてほかに珍しい石、変わった石、趣深い石があるようには見えない。
形のいい御影石を拾って次の海岸へ行こうか。



波は穏やかで、とても静かな海だ。


白い御影石と透明の海水が、きらきらと輝く。


乾いた石は、こんな感じ。こういう石は濡れていても乾いていてもさほど違いはない。
記念の石を二つ三つ持ち帰った。


では次の海岸へ、さよなら、まんまる御影石の海岸。
ありがとう、大将。


駅への帰り道、自然を楽しんだ。時刻は11時ごろ。
どこか食事処によって、昼食をとろう。

海で拾った石|兵庫県の海岸4


拾った石はこんな感じ。まんまるの御影石と、楕円の普通の石。以上。
御影石とは、兵庫県の地名に由来する、花崗岩(火成岩の一種)だ。墓石に使われる代表的な石。
記念の拾い石なので数はこれくらいで十分だ。
いままで川の石拾いで何度か花崗岩を見てきたが、いまだに良さを見出せないでいる。詳しくないが、このタイプの石はどれも黒のつぶつぶ(黒雲母など)やいろいろな粒が混ざり合っていて、一定ではないが石の全体の印象としてはどれも同じである。ここに、趣を感じたり、何かに見立てる、模様、色味の奥深さなど、感じることはほぼない。
渡辺一夫先生は、これも含めて全ての石が美しく面白いと著書でたびたび書かれているが、私は到底その域には達していないし、その域に到達してしまうと自分の中で石の優劣が一切なくなるわけで、「いい石」という概念そのものがなくなり石拾い自体なぜやっているのか、よくわからなくなってしまう恐れがある。これは、のちにお会いする宮田珠己さん(いい感じの石ころを拾いにも似たようなことをおっしゃっている。


次回は、引き続き兵庫2日目の石拾い、
googleMAPを拡大凝視。私が見つけた石海岸。
ごきげんよう。





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